「アメリカンコミュニティ」(渡辺靖著)という本を読んだ。
人はできる限り、似たような考えを持った人たちを、隣人にして暮らしたいんだろうな、と思いました。
理想郷として作った町、たまたまあった町を再生して住み良くしたケース、島、などいろいろなケースがあるけれど、取材されていた場所は、どこもほとんど、保守系に属していました。自然そうなるんだろうなあ。理想郷は、白人が多い。
たぶん、「コミュニティ」というものは、保守にならざるをえないんだろうな。
ひとつだけ、ボストンの近くの荒廃しきった町の再生(再生というからには、かつては良かったということだ)についてのレポートだけは、例外だったが。
地元、というののすべてがコミュニティだとは思わない。地方自治が、進めば、選んで住みたくなる場所もあるのかもしれない。今は、都心に近い方が地価は高いけど、今後はそうとは限らなくなるかも。生活条件が、自分の志向にあった町、というのが、あれば、「市民」になりたいと思うかも。
そういえば、「市民」と「国民」を分けて書いてあったのが、面白かった。
市民、とは、国政への選挙権のある国民のこと。東サモア島の人たちは、アメリカ国民だけど、市民ではないそうです。それでも、アメリカにいろいろ守られているから、選挙権はいらない、と多くの人は考えているそうです。
日本も分けてみると面白いかも。せめて選挙に行かない人は、市民権を剥奪するとか(ひどいかな)。市民ではない人は、図書館の本も借りられない。国道を歩けない。.......ははは、たいしたことないか。