18.12.09

ICCと世界銀行情報センター

今日は、ICCと世界銀行の情報センターというところへ行った。
なかなかイカした組み合わせ。

ICCでは、コープヒルメンブラウの展示とオープンスペースの一部に作品をみる。
コープは、建築の話。都市計画は、雲のようであり、建築は身体の神経系統ようなものだという理念にもとずく建築を作っているらしい。
ところで、展示作品がインタラクティブと言ったって、それほど、知覚に特別な経験があるわけではない。心臓音が、変換されて映像になって、バルーンに照らされたり、など。まあ、建築家の話だ。妄想も、常識の範囲。
それから、オープンスペースの『メトロノームと無響室のための作品』は、楽しかった。音を楽しんだ。エンターテイメントだね。何か、なぞがあるわけではない。『ミッションG』は、ちょっとあたしの頭には、むづかしい。だいたいの説明は、以前、四方さんが話しておられたので、まったくわからないというわけではないが、私の能力の限界。残念。
『続基礎情報学』という本を買った。読めるかな(笑)。

世界銀行情報センターは、富国生命ビルにある。なるほど面白い。でも、センターといっても、携帯売り場のショップみたいなかわいらしい場所なのは、意外だった。そこでは「アフリカの開発とアート」展でという小さな展示があり、今日は「現代アートを通して見る東アフリカ社会」よいう吉田栄一さんのトーク(レクチャー)を聞く。世界銀行という場所で、どういうスタンスなのかな、と思った。なかなか微妙で面白かった。興味深い視線を持った人だなと思った。アフリカのアーティストの多くは、外国人に売れるから、作品を描いている。人気があるのは、動物の絵、色鮮やかな絵、政治・社会問題を扱ったもの。でも、売れなくても、自分の描きたいと思うものを描こうという人も出てきている。アフリカにある画廊は、ほぼすべて、ヨーロッパ人の作ったものだそうだ。美術館でも売っている。ポストカルチュラル、と言ってしまえば、それまでだけど。

アートって、ウイルスだなと思う。文化とイコールではない、もちろん。なら、なくてもいいものなのかも、と思ったが、もう知ってしまった以上、その感染した身体で、生きて行くよりないし、それが、まあ、アートなんだな。ねじねじにねじれている。今日来ていた人の中には、それらを(売って)ひと稼ごうかしらという人もいたみたいだ。描く方の気持ちはあんまり考えてない感じ。そういう金脈があるんだったらって感じだ。開発には、セットとして、教育ってのもあって、それって、おしつけがましい(笑)わけなんだけど、良いことだと信じている人は、良い仕事をしていると思っているし、たぶん、そうなんだろうと思う。その辺をとやかく言うのが、わたしの仕事ではなくて、そのことによって、できたねじれで、どういうアートが作られるんだろう、ということに興味がある。つまり、自分も、そういう場所にいるので。指は指差せないから、目だけでも遠くへ。