27.3.11

2つのボランティア

さて、今、2つのボランティアに関わっています。比較的自由に時間のとれる、私のような人間は、こういう時こそ、世間の役に立ってみたい。

一つは、いわゆる届けられた救援物資を仕分けし、梱包する仕事。J-Waveが企画して広報し、ウインローダーというエコリサイクル会社が作業を行っています。Twitter上の朝日新聞ニュースでみつけました。東村山市なので、うちから比較近いので行くことにしました。でも、まだ、1回しか行ってませんが、それでも、非常に働く意義を感じました。非力の私の手のひとつひとつでも、誰かの手のひとつひとつにつながっているって感触.........センチメンタルでしょうか。現場では30人くらいが働いていました。冗談も言わず、でも、手際よく、丁寧に行っていたと思います。目的が皆の頭に共有されているからでしょうか、スムースです。送られてきた荷をほどくと、物資を送ってくださって人たちの、ひとりひとりの個性や生活が想像できます。それから、もちろん、もっと大事なのは、受け取る人たちの顔を思い浮かべること。衣類の中には、汚れの目立つダウンジャケット、洗ってあるけど使用感のある下着などもあり、送ってきた人の気持ちは判るけど、捨てます。電子レンジがないと食べられないものは送りません。ティッシュペーパー、生理用品、おむつ、タオル。身ぎれいにするための消耗品はとても大事だと思います。氷山の一角みたいな協力ですが、こういうこまめなことは誰かがしないといけない事だろうなと思います。そう思っている、名前を言うでもない、市民のひとりになれて良かったな。ささやかなことでも、誰かの役にたつことは、自分の精神衛生にもいいんです。自分のためです。31日まであるので、あと2回くらいは行けたらいいなと思っています。

もう一つは、チャリティアートイベントの企画です。まだ、実現できるかどうか、わからない段階なので、詳しくは書けませんが、こちらでは、私は、ある辣腕キュレーターのアシスタントです。アシスタントは6人くらいいて、私は、割とむずかしくなさそうな仕事を承ってます(笑)。でも、作業に時間はかかるので、今日午前中と夜、明日、あさってと自宅で、ネット使ってやります。海外のアートフェアで、アート作品を売って、義援金にしようという企画。アーティストは、超一流な方たちが選ばれているようです。アーティストたちから、そのキュレーターへのオファーがきっかけらしい。私が、普段、関わっているアートとはかなり違った世界。マーケットで高値を出しているアーティストが多くなると思います。売れなきゃ意味がないからね。こういう時でなければ、私には、なかなか、関われない、ということもあって参加することもしました。変わりモンの、ここで、私がどこまでできるか、わからないですが。

両極端な二つのボランティアです。私にとって、この未曾有の災害の、たたひとつの希望は、人と人のネットワークが再編成されることです。「満足している人」は新たな関わりを持とうとはしないものです。「できあがっている」世界は、中の人たちだけで回って行ける。それが、今まで通りではいかなくなる場所が、あちこちに現れるはず。今まで、口をきく事もなかった人々が、話し合い、意見交換する。仕事を共有する。活動の再創造です。


やがて、救援物資ではなくて、復興事業が始まるでしょう。わたしのリアルタイムの生活は、それどころではないけれど、そういう流れの中にあることを、知っていたいともいます。