4.3.10

ひしゃげた犬

本日のお気に入り。梶山俊夫さんの書票作品。このひしゃげた犬が最高。しっぽの巻き方が不思議。書票というのは、自分の愛蔵書に、「自分のものである」ことをしめすために貼る切手みたいなものです。今時はあまり、聞かないことばですが、大正、昭和にかけて、蔵書家のしゃれた趣味として、使われていました。ルーツは、ヨーロッパですけどね。
これは、「ムラヤマ」という人のものです。梶山さんは、その人のために描いたというわけです。因に、ムラヤマさんは犬を3匹飼っていて、いろいろな画家に犬の絵を注文していたみたいですが、わたしの目ではこれが最高!!
因にわたしの世代なら、ほとんどの人が、子供の時、梶山さんの絵本を見たはずです。正直子供の時は、わからんかった、このデフォルマッション!!

書票を描いた人で有名なのが、たぶん、武井武雄さんや、芹沢銈介さんあたりなのでしょうが、わたしには、けっこう、つまんないです。品はあるとは、思うけど。デザインののりなんだと思う。なぜ、私が「へんな絵描いちゃった!」といった絵が好きなのか、自分でわかりません。同病の方、おられると思います。