だが、父も母も、覚えられない。あした、朝、誰が来て、どこに行くのか、わからない。困ったことだ。迎えが来て行く所は、2つあるけれど、持って行くものが、違うし、時間も、待ち合わせ場所も違うのだ。
それから、人、に対する不安。父は、ぽつりと言う。「みんな良い人すぎて、恐い」
確かにそうなのだ。サービス産業として徹底しているのか、ほんのわずかも隙間がない人が多い。こうなると、傲慢なお医者が懐かしくもある。
対人関係にストレスを感じる人も多いのではないだろうか。そういうがんばりは、しなくて良いのではないかと思うが、結局は、「利用者さん」というより、「役所」相手の仕事だからなんだろうなあ、と思ったりする。「役所」が悪いわけではないんだけど........う〜ん、何かが不自然なんだ。
移動のことを「トランスファー」と言ったり、立つ体勢のことを「立位」と言ったりするのは、やめて欲しい。
わたしは、かつて、介護系の新聞記事などを読むのは、きらいだった。今もきらいだ。なぜなら、苦労話ばかり。感情の問題に、してしまっている。そうではなく、システムについて、考える為の格好のネタなのではないだろうか。因に、システムを敵だと言っているのではない。