NHK教育テレビで、美しい家具や室内の紹介をしていれば、それは、美術鑑賞、教育的目的なのだろうと、思う。だけど、どこか民放ならば、「どこの社長のお宅?」ということになるのかもしれない。このことに気づいて、わたしには、ちょっとショック。たぶん、後者の関心の人が、世間のほとんどをしめるでありましょう。 NHKだって同じかもしれない。でも、わたしは、造型として見てしまう。誰の財によるものかは、造型の美は、常に逃れられないのか?
それらを、切り離して考えるのは、本当にナンセンスなのか?
時々、ヘッセの『地獄は克服できる』という本を、本棚から出して、眺めながら寝たりするのだけど、実はあんまり読んでない。ヘッセの文体はあまり好きではないのだ。ただ、そのタイトルの直接的なインパクトが気に入って10年くらい前に買った。何か、薬のような効果を期待させるので、時々ベッドに運んでしまう。きのうは、めずらしく、少し読んでみた。ところが「なんだ、このおじさん、わがままなだけではないか」と思ってしまった.......。ただ........わかるところもある。世間的な価値感に、絶望しているのだ、彼は。グールドが、漱石の『草枕』を愛読していたのも、同じような理由かもしれない。「「山道を登りながら、こう考えた」は、『草枕』の書き出し。
おととい紹介した4つのビデオのうち、このビデオの鑑賞記録がなぜか、少ない。でも、上演の際、このシーンが最も評判を呼んだのです。ドイツでも、マニラでも。日本では、このパフォを行うのに適した空間がないので、やってない。
もいっかい紹介。