ひと月程前、友達の引っ越しに手伝いに行った時、捨てられる予定だったパキラという木を、かついできた。翌日の突風で、全部、葉っぱがなくなってしまった。それから、ひと月。毎日毎日、眺めているうちに、新芽が、ぐいぐい出てきて、見事な緑色の葉が広がった。ぴかぴかしている。
新芽のにおいのする季節。今年は、今年の新しさ、だけでなく、世界の新しく生まれ変わるにおいがするようだ。
けさ起きる少し前、あるもう亡くなった彫刻家が夢に出て来て、彼の犬を紹介してくれた。彼は、犬の彫刻ばかりつくっていた。それから、使いかけのクレヨンを大きな箱にぎっしり入れて、くれた。茶系と濃い青色ばかり。ブロンズみたいな色。そして「君も植物と話せるように、必ずなるよ」と励ましてくれた。
妙に、力をもらった気持ちがして目がさめる。すばらしい一日だった。わたしは犬になったか?
新しい季節は必ず始まる。
以下は別のトリオ。