今日は、小学生に会う。打ち合わせなしに、いきなり、教室に連れて行かれた。それで、児童とおたがいに、いろいろと質問しあった。びっくりするほど、次から次へと質問が出る。シャイってことはまったくなくて、思ったことを次から次へと、言葉にする。1クラス27人。おおよそ9割の子供が発言しているようだ。日本の学生とは大違いだ。日本のテレビの学園ものってみんな嘘だと思っていたけど。「韓国の食べ物は何が好きですか」から始まって「韓国と日本が戦争していたのに、どうして来ましたか」という質問もあった。それを聞くとみんなが一斉にその子の方を向いて「違う。日本と韓国が仲がいいんだ!」と反論したりする。ちなみに、通訳は、その小学校に子供が通っている日本人のおかあさん。20年以上住んでいる人なので、微妙なニュアンスまで伝えてくれる。助かった。で、その子の質問への返事は「わたしには韓国に友達がたくさんいるから」。こちらからの質問は、好きな図工の授業はなんだったか。なんとヘンリー・ムーアの手のデッサンの模写だって。一方、図工が嫌いな子、なぜきらいか。絵がへただから、と応える。どの子も同じ。つねづね思っているけど、絵を描くのがきらいな子にとって、図工の時間は苦痛なはず。今回は、アートであって図工ではないので、それぞれの特異分野から何かを出し合えるものにできたらと思っている。ビジュアルアートである必要はない。
絵を見せてほしいというので、インターネットをつないで、私のホームページを見せたら、ひとつ絵を見るたびに、ひとつひとつ違う反応をする。すごいな〜。大人にはできないぜ。解説する子供もいる。みんなが言ってくれた、イエップヨー、というのは「きれいだ〜」とか「かわいい〜」みたいな感じ。
絵は何を描くのが好きですか、という質問もあったので、「人間を描くのは好き」と応えると、「僕はそれが一番苦手なんだ」とぼそりと反応。でも、わたしの絵を見たら、気が変わるだろう。目は4つ描いてもいいし、しっぽをつけたければつければいい。しかも、画用紙を塗りつぶさなくてもいい。だって、写実的に絵が描けて、何かいいことでもあるの? 今は、写真というものがあるのだから、絵で描くなら、楽しく描けばいい、というようなことを話した。いい通訳さんがいて本当に良かった。身体を動かすことも少し話した。なんとパフォーマンスアートって聞いたことあるか、と聞いたら、10人くらいが手をあげた。さらに、それはどんなものだか知っているかと聞くと「身体を動かして表現すること」と応えた。おどろいたな〜............
そのあと、給食。給食は、教室でたべるのではなくて、食堂へ行く。全校生徒は入れないから、少し時間をずらしながら、入るようだ。ここでもキムチは欠かせない。
そのあと、担任の先生とプロジェクトのスタッフと通訳のおかあさんと4人でワークショップの打ち合わせ。1日80分を2回。時間の配分や、教材の準備。デジタルカメラを使うことになった。10台用意してくれる。実は図工で、カメラを使うようになったのは、今年から、らしい。まだ、どの先生も授業でやってない。これが、始まり始まりである。うひゃ。心配。ワークショップのタイトルは「ゆかいなトリオ」。Funny Trio。どうなるかな〜。不安でござる。ストーリーと写真あるいは絵のセットで、なにかをメッセージする。お互いに見せ合うショウイングまでやる。できるかな〜。
写真はBest Place to Sleepインチョンバージョンです。銀行と言っても歴史的記念物前。新興小学校前でも少しやりました。
あしたは、スドという島へ行く。インターネットはないので、日記は1日飛びます。