31.12.09

Wish on Art

きのうは、どうしても東京に行かなくてはならなかったので(東京に住んでいないことがこっそりバレる)、ついでに「医学と芸術」展を見た。博物館のノリで、面白いと言えば、面白いし、別にこじつけたな〜、という気持ちもおこりながら、見た。総体としては、面白かった。ロンドンのサイエンスミュージアムと、ウエルカム財団(国際市場で第2位の製薬会社)のコレクションからの出品が中心的。サイエンスミュージアムからは、わりと正当派な身体にまつわる医学資料が来ていて、ウエルカム財団(まったくなんて名だ!)からは、ちょっと変質的な資料があったという印象。現代美術の作品も、森美さんだから、ありました。どちらかというと、ギャグみたいなのが、多かった中、忘れがたい印象を残した作品は、が、4人程の人の、生前と死後の顔のアップのモノクロの大写し写真。アーティストの名前を忘れてしまいました。たぶん、生前の写真は、亡くなる数ヶ月以内、亡くなる宣告を受けた人だと思います。きわどいけれど、大変、まじめで、かつ美しい作品で深く深く印象に残りました。発想としては、特にユニークなわけではないが、いろいろな意味で、丁寧な作品でした。ヨーロッパのアーティストだと思う。一緒に見た人がメモしていたので、名前がわかったらのせます。他にどんな作品を作っているのか、知りたいもんね。写真のモデルは、初老の男性、赤ちゃん、アジア系の女性、年配の女性だったと思います。それから、久しぶりに見たブラザー・クエイの作品も楽しかった。

個人的に、できすぎてると思う「出来事」は、私が、展覧会を見ている間に、ありました。保険会社から携帯電話にコールが入り、後で、かけ直したけど、......つまり、父の「高度障害保険」が、入金されたというお知らせが、入ったのです。高度障害保険とは、死亡保険を生前に払うという保険です。身体が相当ガタ来ていて、回復の見込みがないと判断された場合に、払われます。これをもらうと、もうその保険会社との契約は切れます。独特の、明るく響く声の担当者で、とても親切でした。たぶん、そのような声であるのが、正しいのだと思います。

わたしが、医学と芸術を関連づけて作品を作るとしたら、保険に関することになると思います。とても、興味深い、残酷で、役に立つ(こともあるし、捨てているに等しい)システムですね。社員は結構良い給料です。21世紀に発展する業界は、保険とセキュリティ関係でしょう。Drillで、少し、触れています。YouTubeには、出してない部分。もっと早く興味を持ちたかった。

頭の中で、何度もすでに行っているパフォーマンスは、保険会社のカウンターに、棺をかついで入り、そこで、しんみりと(あるいは陽気に)お葬式の儀式をするというものです。歌などを歌います。棺を担いで、丸の内あたりを歩きたいけれど、棺をどう用意するのかしらと思う。オノヨーコじゃないからさ、たった1つだって、用意に困るのだ。頭の中でやってみるパフォーマンス。

「Wish on Art」は、スイスの若いアーティスト、ミロスラブがさっき送ってきたメール。彼のプロジェクト。よくわからないけど、いろんな写真に、スタンプを押しているみたいです。お願いの、お守りみたいな感じに見えて来る。スタンプにあるメルアドに何か、書き送ってくれっていうわけなんだと思います。送ってみます?
Have a nice year-end.