2008年に、港町往来ワンダララプロジェクトのプレイベントというのをしました。そして、プレだけで、本展はしませんでした。場所は横浜。世界の港町、グラスゴー、マルセイユ、香港、ボストンという4つの町からアーティストを呼んで、近代から現代の、各港の人間の生活、経済、文化のの推移をテーマとした展覧会にしたかったのです。しかし、アーティスト(プレなので、国内作家だけ)は参加してくれたけど、アーティストだけでなく、関わった人たちのほとんど誰もが、理解できないアイデアだとのたもうた、もうほんまに、ノイローゼになりそうな、企画でした。
今でも、どこが間違っているかさっぱりわかりません(笑)。でも、それは「企画」ではなくて、「作品」でするべきなんだろうな、と思うことにしました。
今週の水曜日から、私の仕事をしにゆくバンクーバーも、そういえば、港町なのだと言うことを思い出しました。まだ、明治になったばかりの頃から、日本からの移民が何日も船にゆられて、たどり着いた町なのです。港には、移民、そして失踪、失業者はつきもの。
約1週間で、あまり長い滞在ではありませんが、そこで2つの作品を作って来ようと思っています。準備は2つしておいて、現地で新しいものを思いついたら、3つやってしまうか、持って行くアイデアのうち、1つはやめて、2つにするか。行ってみないと条件が判らないので、準備は大事かなと思っております。
用意するのは、「We are Elegant」という、インドネシア、クロアチア、イスラエルでやってきたインタビュウ型パフォーマンス作品。これはたぶん、日系移民の町で女性たちを巻き込んで、面白そうな場所を選んで行なうかもしれません。結構、人気のある作品なんですよ〜。
もうひとつ用意するのは「世界のへそ」。これは、横浜のドヤ街、寿町で2006年に行なったワークショップ型写真作品で、別のところでは、まだしたことがありません。しかも、別にあまり評価されていません(笑)。バンクーバーでの、やりたい町は「ダウンタウンイーストサイド」。先進国最悪のスラムと言われているそうです。失業者、ドラッグ、などなど。通行する方たちに、おへそを見せていただき、デコレーションして撮影します。お土産に石けんを差し上げます。
どちらも、私の姿はあまり見えない作品です。いわゆる人がイメージするパフォーマンスアート作品ではないですね。
久しぶりに「世界のへそ」の資料を出しました。このポスターのだささが、好きなんです。